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NFTによる実物不動産の活用事例と不動産業界の展望

最近NFTの話題がよく上がっていますが、不動産業界での活用事例も少しずつ出てきています。

メタバースにおけるバーチャル不動産だけでなく、実物不動産の売買事例と実現できるサービス、NFTを活用した不動産業界の展望まで考察していきます。

 

NFTによる実物不動産の活用事例

NFT化された不動産の売買が事例として出てきており、新たな販売の流れとして業界からも注目されています。

 

実際のところ、日本や世界の法律次第であるので、実現されるかどうかは未だ不透明です。

 

アメリカではスマートコントラクトを法的効力を持つ記録として判断する州も増えており、日本はまた出遅れる可能性が大いにあります。

 

では、NFTによる実物不動産の活用事例についてみていきましょう。

 

そもそもNFTとはなんなのか?

NFTはNon Fungible Tokenの略です。

 

NFTについてはNFTとは?簡単に超わかりやすく解説【事例多数】にて解説しているので合わせてご覧ください。

 

NFTを不動産取引で活用する際の主な利点は以下にあります。

 

  • 価格を追跡できる
  • 暗号通貨決済により全世界との取引が可能
  • ブロックチェーンによる分散システムの安全性

 

上記を少し補足します。

 

不動産でNFTを活用した時のメリット

特に売買や賃貸の流れが暗号通貨での支払いで実現すると不動産価格とその収益性を追跡できることになります。

 

市場の資金の流動性が見えるようになり消費者にとって大きなメリットになります。

 

また、暗号通貨は今や世界通貨となりつつあり、全世界からの買い付けを誘致できることは不動産事業者としても良い面ですよね。

 

現状NFTを担保してUSドルと連動したステーブルコインの借り入れをできるサービスも広く使われており、不動産NFTを担保とした借り入れやDeFiへ預けることで運用することも視野に入れたサービスが現れることも近い未来かもしれません。

 

NFT化された実物不動産を売買したPropy

Proppyは18億円以上の資金調達をしているクリプトスタートアップです。

 

アメリカ全土の不動産をNFT化し、開かれたマーケットプレイスを作ることを目的としてサービスの開発を続けています。

 

Propyでは実際に2021年にウクライナのキーウのアパートメントが1室販売され、ITニュースメディアのテッククランチ創業者であり暗号通貨投資家であるマイケル・アーリントン氏が購入しました。

 

今までにPropyが10億ドル以上の取引を実施したとしています。

 

キエフのアパートが収集可能なNFTとして初オークション、ブロックチェーンスタートアップPropyが企画

Propy

 

 

NFTによる不動産売買の仕組みと不動産業界の展望

NFT技術はプロフィール画像のためのものではありません。

 

不動産など実物を伴う投資商品と連動させ、即時に売買できたり貸し出しを処理する必要のあるものと相性が良いです。

 

しかし、もちろん問題点も多くどのように実用化されていくかは未だ不透明です。

 

では、Propyはどのように不動産売買の処理をNFTを用いて実行したのか見ていきましょう。

 

Propyのサイトは下記です。

https://propy.com/browse/propy-nft/

 

NFTを使った不動産取引の流れ

  • 弁護士が作成したNFT売買によって買い手に不動産を譲渡する書類にサイン
  • NFTオークションを実施
  • KYCと暗号通貨での支払い
  • 1分とたたずに売買が完了

 

上記のような流れをシステムを開発し実行することでPropyはNFT売買に伴う不動産取引を実現しています。

 

上記のプロセスはNFTの売買が成立するごとに実施され、不動産の所有権が購入者に移動していきます。

 

NFTを使った不動産取引の問題点

  • NFT売買と同時に裏側で事務処理を並行して実施する必要がある
  • スマートコントラクトを法的書類として扱う法律が必要
  • 証券規制に関する法案を変える必要がある

 

基本的に問題となるのは上記のように、システム面と規制面です。

 

特に大きな課題となるのが規制です。

 

日本ではGoogleのような検索エンジンが現れ、2008年まで検索エンジンでインターネットの情報を記録することは著作権法違反とされていました。

 

日本から検索エンジンが生まれなかった理由や、日本でAirbnbやUberが違法であることなど、不動産業界の変革には既得権益の壁が大きく立ち塞がります。

 

NFTによる不動産取引で何が変わるのか?

暗号通貨はDeFiサービスを利用することで、他人に貸し付けることが可能です。

 

例えば今ならUSドルのステーブルコインを貸し出すことで年利回り3%以上は固く運用することが可能です。

 

同様にNFTを担保に資金を借り入れすることができるサービスも存在し、全てウォレットの接続だけで利用可能で慣れると1~2分程度で資金の移動や運用方法を簡単に変更できます。

 

不動産NFTを利用したDeFiが実現すると、その市場規模は数十兆円、数百兆円規模となることも考えられますよね。

 

  • 不動産NFTを購入
  • 不動産DeFiにNFTを預け、運用
  • 自動的に貸し出され賃貸収入をHarvest

 

既存のDeFiと同様の使い方を想像すると上記の通り。

 

実現するかはわかりませんが、市場の流動性や消費者目線での不動産投資の価値が上がることは明らかですよね。

 

今後のNFTによる不動産売買のユースケースに期待です。

 

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